うーん、、、困った。

何というか、普段まったくと言っていいほど落ち込まない私だが、よくない法則を見つけてしまったかもしれない。

一般論として、理論的根拠があるわけではないし、なぜかよく当たる経験則のことをアノマリーという。

これは、『ある法則・理論からみて異常であったり、説明できない事象や個体等を指す。科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。』とされる(Wikipediaより)

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例えば、株式投資をしたことがある方は「Sell in May, and go away(5月に株を売って市場から離れろ)」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。投資家は、夏になるとなぜ株価が下落するのか合理的な説明ができないものの、そういった現象が一定の確率で存在することは確からしい、と一般的には認知されている。

「Sell in May, and go away」というフレーズのあとには「Don't come back until St. Leger day.(9月の第2土曜日である「セント・レジャー・デー」までは株式市場に戻ってくるな)」という言葉が続く。つまりは「9月後半になったら株式投資を再開せよ」という格言だ。

4月天井で5月に売ってバカンスに出かけ、8月に底をつけて9月に市場に戻って取引を再開する。

みんながその法則を信じれば理屈で証明できないことも一定の規則性を持つようになる、ということだろうか。

知らんけど...。


会話の終わりに「知らんけど」の一言をつけ加えることで、この先起こりうるあらゆる可能性を排除せず、また同時に自身の発言リスクを事前に回避する、ミラクルでハイブリッドの属性を持つこの言葉は、関東出身の人間にとっては標準語では置き換えられない表現である。

***

【統計的異常値】

確率・統計上あり得ないことは、実は現実社会でも時々起こりうる。

案外、無意識のうちに皆さんも気づいていない何かしらの法則や規則性に支配されているかもしれない。

先日、ある起業家の方と食事をしていた時に偶然気づいたことがある。

誰かと食事に行くときはたいてい「ご飯代はいつも誰かにおごってもらっている」と(笑)

我ながら図々しい野郎だ。

富裕層相手に商売をしていると、クライアントは当然ながら非常に裕福な方が多く、言い換えれば私は彼ら/彼女たちにささやかな餌代を恵んでもらいながら生き延びている乞食野郎だともいえる。

クライアント「あ、会計済ませておきました。いったん外に出ましょうか」

さすができる人間はスマートだ、私がトイレに行ってウォシュレットで性的興奮を楽しんでいるスキにひと仕事終わらせてしまうのだから。心の中の本音は「やられた」という気持ちだ、潔く負けた気分になる。

さらにどういうわけか昔から高飛車な女性にモテるというミラクルな先天的才能に恵まれているため、何だかんだでけっこうおごられ体質
(ようはヒモ気質)なのかもしれない。

高飛車な女「あ、会計面倒くさいから一緒に払っておいたよ。」

いい歳こいて、オンナにカネを出させておきながら高飛車な女とは何という無礼な言葉使いだろうか笑

それはそうと、金持ちからの餌代と女性からの献金によって私の体は日々アップデートし続けているのだ—


***

カネは天下のまわりもの

思うに、損得勘定なく誰かのために気持ちよくお金を使える人というのはやはり見ていて恰好がいいものだ。

それはイケメンや美人だとか、小綺麗な服を着ているといった表面的な魅力ではなく、振る舞いそのものがスマートなのだ。

今まで多くのヒトに餌を恵んでもらいながら生き延びて来た超絶ヒモ気質の私が思い出せるかぎりにおいて、彼ら/彼女たちはその後大きく事業や会社を成長させたり、、、ある産業や科学技術、あるいはアートや芸能の世界において、成功への階段を駆け上がって行ったように記憶している。

思うに、彼ら/彼女たちは、お金そのものが人から人へ移動することで初めて商品やサービス、ひいては価値が生まれ、そこから社会全体が豊かになることを無意識のうちによく知っているのだろう。

ここで、私の名誉のために一言だけ言わせてもらおう、私も払う時は払うし、そして、、、それはたいてい割り勘である(笑)。


***

破産請負人

上記は、なぜかわからないし理論的に説明できないが、そのような結果をもたらしたというアノマリーの一例である。

その一方で、逆のパターンを検証してみたところ、なかなかヘビーな結果が出てしまった。

結論先行でいえば、不名誉なことに真逆の結果が出てしまったということだ。


本来であれば「ある」データをもとに、確率・統計を正確に計算し、偶然の発生確率を抑えるためには膨大なサンプルデータ(標本)が必要である。

ただし、さすがに私も数千人、数万人と食事に行った経験はないので、私のデスクの引き出しにある名刺を適当に選んで、さらに顧客データベースと併せてランダムに150人程度を抽出してみた。その中で過去10年以内に一緒に食事をしたのは92人。私は自分を引きこもりニートだとばかり思っていたが、数えてみるとリアルでお会いしている方は想像以上に多い。

なお、ここでは食事に行った回数や金額は問わないものとし、シンプルに私が誰かに何かをおごったと記憶している人だけを抽出した。

マックでバリューセットをおごった人、吉野家で牛丼をおごった人から超高級料理や、ひいてはカジノの掛け金をおごった人まで様々である(どうでもいいが、我ながら驚異的な記憶力である)。

ここで唯一ラッキーなのは、使用したサンプルデータが一般人ではなく、事業家や著名人など自分が表に出て生計を立てている方々ばかりなので、ネットでググれば動向がわかるし、その後どうなったのか追跡がしやすいことだ。

結果、私がおごった人数は22人、うち15人がその後3年以内に、19人がその後4年以内に経済破綻や何等かの精神的不調をきたしていたことがわかった(うち特定できなかった方が2人)。

15/22*100=68%

19/22*100=86%

さすがに100%ではないが、それでもかなりの高確率ではないだろうか。

もっとも、これはサンプル数が絶対的に少ないし、たまたま偶然が重なった結果かもしれない。

これはある意味で私と食事に行くことは究極の丁半博打に近く、それは正規分布でいえば必ず異常値が出る特異的なゲームであるともいえる。

イメージとしてはパチンコ玉を上から落とすと、必ず、両端のどちらかに玉に落ちてしまうようなもので、中心や平均という概念が存在しない。

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あくまでも仮説にすぎないが、

X: 私にご飯をおごった人は、その後成功した。
Y: 私が飯をおごった人は、その後破綻した。

もし彼ら/彼女たちの成功と失敗の原因が私にあるとしたら、私は成功請負人である一方、破産請負人という不名誉な烙印を押されてしまうことになる。

今度から食事に行った人たちに、「私に
ご飯をおごればあなたは成功するでしょう、そうでないとあなたは4年以内にかなりの確率で破綻します」という何だか新興宗教の教祖のような仕事ができそうな勢いだ(笑)。これはこれで一生食うのに困らない人生かもしれない。

これを言ってしまうと、なんだか食事の最中におごってくださいと言っているように聞こえてしまうので、さすがに私の人間性が問われるだろう。

言ったら言ったで相手に会計を払わせるプレッシャーを与えてしまうだろうし、言わなければ言わなかったで、「なぜそれを先に教えてくれなかったのだ」と後で攻められてしまうかもしれない。どちらに転んでも、私にとっては食事中にこの話題を出すのは不利でしかなく、この心理的な
駆け引きは難しい

そもそも食事中にポーカーゲームで探り合いはしたくないし、純粋に食事を楽しみたいではないか。

いちおう、念のために補足しておくと、複数回食事に行って交互に出しあったり割り勘をしていた人たちは可もなく不可もなくという結果だった。

うーん、謎だ。この違いは何なのだろうか?

きっと、これは私が原因と結果をもたらしたわけではなくて、成功する人は成功するし、そうでない人はそうでない運命にあったということなのだろう。

確率や統計は学問として非常に面白いが、どのデータを選ぶのかによって結果は異なるし、そもそもデータが雑すぎると正しい結果が反映されているかも不明確だし、どの部分を切り取って見せるかによっていくらでもデータを改ざんすることができるという問題点もある。


これ以上深堀りしても、結局のところ因果関係がよくわからない。

たまごが先か、ニワトリが先か、という禅問答から抜け出せなくなりそうだ。


ただし、大事なことを見落としている。この説明でいくとひとつだけ究極の疑問が残る。

まだ検証していないことがひとつ残っている。

解明しよう。


私は独りでいるときは自分の食事代は自分におごってもらう。

何とも変な日本語だが、ようは自分の食事代は自分で払う。

ただ、月末になると毎月
毎月生活費が足りずにカツカツになる。

これが起こる理由は明確で理論的に説明が可能だ。

「毎月、このくらい残しておけば次の給料日までは持つだろうな」、私は毎月20日くらいになると残っているお金を全額投資にまわしてしまう。

これは非常にいい習慣だ、
15年くらい続けていたらたしかに一定以上に総資産は雪だるま式に増えた。やはり複利の効果は絶大だ。

一方で、毎月、月末になるとお金がすっからかんになる。
マジで社員に頭を下げてお金を借りることもある。。。笑

これはたぶん上記のアノマリーではなく、それはおそらく私の習慣そのものに原因があるのだろうけど。

***

おそらく誰かとの食事で、私が相手を破産させないための最良の方法は割り勘であり、かつ私がどうしても相手におごってあげたい時は、相手から少額だけ出してもらうようなやり方をするのが良いのだろうか。

もしくは、私が事前にこのブログのリンクを相手にチャットして読んでもらうのが良いのか。

まぁ、いずれにせよ私はご飯を食べさせてもらう代わりに彼ら/彼女たちにとって有益な情報を提供したり、できる範囲で仕事を手伝うなど、埋め合わせをして帳尻を合わせたほうが良いのかもしれない。

このもどかしい気持ちを匿名ブログにブツブツ書いている私の心理状況をぜひお察しいただければ幸いだ笑


最後に、、、

この解決策を考えてくれたあなたに、

私が謝礼としてお腹いっぱいご飯をご馳走します。

フフフ。