柱の裏の落書き

ひまつぶしにぶつぶつ書いてみる

オトコとオンナ


オトコとオンナは別の生き物なので、お互いを理解し合うのは難しいといわれる。

データの検証をしながらふと気づいたのだが、①全く同じ条件で、②全く同じ作業をしても、リスクの取り方に男女間では差異があることがわかり、男女の本質を詳しく調べてみることにした。

ここでは、哺乳類の「オス」と「メス」という動物の本質から「オトコ」と「オンナ」についてストレートに書いてみようと思う。

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画像:「Matters of the brain : Why Men  and women  Are so Different


オトコとオンナ、遠くから眺めてみた
――



1.【根本的な違い】

2.【生存戦略】

3.【浄化メカニズム】

4.【銘柄選択の難しさ】

5.【男女不平等社会】

6.おわりに


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【根本的な違い】


以前、ブログに書いたのだが、


男性は生まれ持った本能から、「少しでも多くの畑に種をばら蒔く」こと、

女性は「畑にどの種を蒔かせるか」ということが
DNAに深く刻み込まれているようだ。

出典:「
永久保有銘柄について考える」より


このことについて文献やネット上の記事を読んでみたところ、おそらくオス(男性)とメス(女性)の動物としての根本的な違いから来ているのだろうと思う。

つまり、

オスは少ないエネルギーでほぼ遺伝子のみを含む配偶子(精子=種)を一度に大量に生産することができる。

メスは配偶子(卵子=畑)を作るためには多くのエネルギーが必要となるため一度に大量に生産することができない。

ゆえに、

オスは多くのメスと交配をすることで、遺伝子を残すという生存戦略をとることができる。

メスは貴重な卵子を使って遺伝子を残すためにはオスと同様の戦略をとることができない。

そこで、メスはどうするかというと、

周囲のかぎられた標本データ(オスたち)の中から相対的に豊富な資源を有するオスの精子を卵子に取り込むことにより、生存戦略の最適化を図る

ことになる。


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【生存戦略】


オスとメスの「生存戦略」について詳しく考えてみたい。

人間も哺乳類に分類される動物にすぎないわけだから、当然ながら子孫を残す本能が
DNAに深く刻み込まれている。

遥か遠い昔、原始の時代から男と女が数々の交配機会を重ねていくうちに、遺伝子獲得のための最適化が行われていった。異性同士を
最適に結びつける脳内回路が進化し、人間の恋愛感情を生み出したという。

その結果、特定の相手を選択し、熱心に追い求め、繁殖のために求愛の「時間」と「エネルギー」を効率的に集中させることができるようになった。

これを
「時間」と「エネルギー」による費用対効果の観点から見ると、少なくともオスとメスの生殖機能は真逆の性質を持っており、子孫(子ども)をつくるコスト(負担)も大きく異なっていることがわかる。


*****


まず、人間のオスについて考える。


人間のオスの場合、精子の放出(射精行為)にはほとんど負担がかからないため、より多くの子孫を残そうとすれば、できるだけ多くのメスと交配する「乱交」こそが進化の最適戦略となりうる。

多くの方々が忌み嫌う「乱交」というのは、
実はオスにとっては極めて効率的な配偶子の分配行為だということになる。

つまり男性は、「交配する女性の人数」×「交配の回数」が多ければ多いほど子孫を残せる確率が高くなるため、
」を重視する戦略を採るのが最適と考えられ本能レベルで考えれば浮気しやすい生き物といえるのかもしれない。

心理学者のクリストファー・ライアンは、先史時代、我々の祖先は「乱交」「乱婚」が中心となる社会
を築いていたと主張する。彼らは、男、女、子どもが混ざったグループで移動する生活を営み、狩猟・採集で得た食料を仲間同士で仲良く分け合うように、「女性」も部族内で分け合っていたという。

彼らは、集団内で複数の性的関係を継続的に結び、親密な血縁集団を形成することで、部族内の全てのメンバーが食欲も性欲も満たされるようにしていたのだという。

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出典:「
Visual News


これは、人間の持つ闘争本能を血縁という仲間意識によってコントロールし、理性によるパワーバランスを保っていたと考えられる


人類皆兄弟とは言うものの、
性的な独占欲求には人類の「動物」としての長い進化の歴史がある。そもそも「恋愛」が人間の心理的な欲求であり、特定の交配相手を勝ち取るための人間の本能であることを考えると、大多数の恋人たちは、特定の相手を独占したがる傾向にある。

動物は、自分の子孫を残すため、本能的に相手を独占しようとするし、
多くの動物は繁殖期が過ぎるまで、交配相手を他の求愛者から嫉妬深く守ろうとする。動物がライバルを蹴落とし、見込みのありそうな相手にのみ求愛し繁殖する自然界では、独占欲はごく正常な行動心理とされている。

さらに、独占欲の強い性の支配者―男性たち―は、女性に対しては「性」を抑圧し、罪の意識を刷り込んでいったと考えられる。「食欲」・「性欲」・「睡眠欲」は動物の三大欲求であるが、唯一、性行為だけは
しなくても死に至ることはない。

たしかに、性欲を抑えて禁欲生活を続けられる聖人君子も世の中には例外的に存在するが、ほとんどの人間にとっては
快楽に負けて性の衝動を抑えることはできない。意志が強ければ我慢できるはずの衝動が、それを我慢できないというのは、人間の罪の意識をさらに強める効果を持つ。

これは、
性の支配者にとってみれば、性的欲求は女性に罪の意識を刷り込み、恐怖心を植え付ける目的として利用するには好都合だったといえるだろう(あるいは、男性は子どもを生産できない運命ゆえ、女性に対するせめてもの抵抗なのかもしれない



さて、先に述べた
「乱交」「乱婚」制度は、先史時代のような「原始共産制」から私有財産制」の時代、すなわち所有権が明確化する時代まで続いていたとされる。

ライアンの説が正しければ、「原始共産制」の社会では「乱婚制度」が築かれていたものの、「
私有財産制」の社会になってから、「一夫一婦制」が築かれたことになる。

なお、
「原始共産制」の時代から「一夫一婦制」の現代に至るまで、私たちには生物学的趣向として、異性の標本データの中から、より均整のとれた相手を無意識に選択したがる傾向があるという。

多くの人たちが均整が取れた相手に魅力を感じるのは、優秀な交配相手を選ぶために進化してきた動物のメカニズムであり、私たちの脳は生まれつき、美しい顔に魅力を感じるようにできているようだ。

均整バランスがとれて最適化された端正な顔だちは、神経伝達物質であるドーパミンを多く分泌させ、性的な反応を強く刺激する。ゆえに容姿端麗な人間は、男女間における交配ゲームで勝ち残る確率が高くなる。

とくに男性について言えば、若くて美しい女性を無意識に好む理由は、卵子の質も良く、量も豊富なため、繁殖時の費用対効果が高いと考えられるからだ。

このように、若くて美しい
女性を目の前にしたとき、男性は恋に落ちるように進化を遂げた。それゆえ、男性には視覚によって恋愛感情を芽生えさせる本能が備わっていると考えられる。

長い狩猟採集生活を通じて、若くて健康的な女性を獲得した男性は、繁殖によって多くの子孫を生産した。その結果、健康的な赤ん坊は古代の厳しい環境下でも生き残ることができたからだ。

上記のような、若くて美しい女性を求める風潮は
現代社会にも残っているようだ――。


*****


次に、人間のメスについて考える。


人間のメスは、オスと違い、配偶子(卵子)が大量生産できない上に、受精から出産までに
10ヵ月以上もかかり、無事に子どもが生まれてもさらに1年程度の授乳期間が必要となる。

これはきわめて大きな負担となるため、交配の相手を慎重に選び、子育て期間も含めて長期的な関係をつくるのが進化の最適戦略となる(
交配だけして子孫を残したまま捨てられてしまうと、食料が調達できずに母子ともに飢え死にしてしまうため)。

また、そういった理不尽極まりない「やり逃げリスク」を回避し、市場価値の低下を防ぐ必要があるため、女性の恋愛感情には「長期安定志向」により男性の乱交の欲望をコントロールするための制御効果の役割を担っているとされる。

女性は生涯に生産できる子どもの数には限界があり、セックスを「貴重品」としてできるだけ有効活用しようとする(※
男性の精子が毎日生産されるのに対して、女性の卵子の基となる細胞(原子卵胞)の数は生まれた時から増えることがないため、出生時に約200万個あった原始卵胞は、思春期には約2030万個まで減少してしまうその後、1回の月経周期につき数百~千個が減少するといわれている。これを、日に換算すると、1日当たり数十個が減り続け、やがて閉経を迎えることになる)。


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出典:「生命の環境研究所(卵子の老化)」


つまり女性は、「交配する男性の人数」×「交配の回数」が多くても残せる子孫の数には限界があるため、」を重視する戦略を採るのが最適と考えられ本能レベルで考えれば浮気しにくい生き物といえるのかもしれない。

女性は
特定の選ばれた男性」×「交配の回数」を選択したほうが長期的な関係を築ける確率が高くなるためだ。

繁殖のために求愛の「時間」と「エネルギー」を効率的に注ぐことができるように
人間の恋愛感情を生み出したと書いたが、男女間の愛着を生み出す脳内回路は、子どもが一人立ちできるまで男女が協力して育児をするために発達した進化の産物ということになる。とくに、女性にとっての恋愛感情は、性欲と愛着とが密接に絡みあっており、恋愛感情は時間の経過とともに安心、落ち着き、そして愛着へと変化していく。

進化論の説明では、人類に訪れた大きな変化は、木から降りて二足歩行で大地を歩き始めたときから始まったとされる。危険な大地を歩くとき、メスには重大な危険が生じた。子どもを腕に抱えながら、野獣に襲われる危険が急激に増大したからだ。そこで、メスを危険から守ってくれるオスがどうしても必要となった。

これは先に述べた心理学者のライアンとは異なる脳科学者
ヘレン・フィッシャーの説だが、進化論の説明では、人類は子どもを育てるために、「一夫一婦制」が必要不可欠となったという仮説が導きだされる。


さて、独占欲の強い性の支配者―男性―から罪の意識を植え付けられている女性にとっては、
特定の男性以外との交配(不貞行為)は恐怖心を植え付けられた状態だ。

性行為には多少なりとも快楽が伴うため、性的欲求を、汚らわしく罪深いものと思い込ませることができれば、
女性はセックスのたびに恐怖心が芽生え、罪の意識に捕らわられるようになる(これは宗教などの不安産業が罪の意識を利用して人々を巻き込んでいく論理パターンと同様だ)。

聖母マリアの時代から、
処女を神聖化し崇拝する風潮が現代社会でも根強く残っているのは、女性には性の快楽を封印し、自分だけの女として独占したいという男性の支配欲求の顕れなのだろう。

男性は「最初の男でありたい」、女性は「最後の女でありたい」と言われるのは、男性の支配欲求と女性の長期安定志向の本質の違いを見事に突いた名言であろう。

思うに、「貞操観念」という発想は一夫一婦制という文化による産物にすぎず、本能的な要素は非常に薄いのではないだろうか。
というのも、種の保存のみを性交の目的であるとすれば、女性にとっては多くの男性との交配が望ましいことになる(極論をいえば、どの男性の種でもかまわないということ)。

ところが、男性からすれば、(本能レベルにかぎって言えば)
一夫一婦制のもとで自分の遺伝子かわからない種を無条件に保存するのは費用対効果に見合わないため、女性は操を立てることで信用を担保し、「養育」という名の債務を男性にも連帯責任で負わせると考えるのが本能的な行動心理ではなかろうか(DNA鑑定技術が進歩する以前、子どもの本当の父親は女性にしかわからず、情報の非対称性が存在していたため)。

それゆえ、
男性の貞操観念については積極的に議論されず、女性の貞操について偏重して議論がなされる風潮があるのは、こういった背景が一因であるように思う。

このような観点からも、女性にとっては特定の男性を選ぶという行為は、性の抑圧から解放され、快楽の追及を正当化できる建前が出来上がる。


*****


こうして考えてみると、男性に比べて女性に結婚志向が強いのは、「生存」と「繁殖」、さらには「性の抑圧からの解放」と「快楽の追及の正当化」を同時に実現できる効果的な手段だからなのだろう。
こういった実用的な目的達成のために、女性は結婚に対して慎重であると考えられる。

女性は男性の外見だけでは、交配相手としての価値があるかどうかを判断することは極めて困難だ。なぜならば、相手が自分をどれくらい守ってくれるのか、すぐには判断できないからだ。

狩猟採集生活という危険な環境下において
、子育ては現代よりも非常に過酷なものであっただろうし、男性の査定基準は、自分と子どもを守ってもらう際、どれだけ頼りになるのか決定的な意味を持っていたからだろう。

それゆえ、女性は、
男性よりも実用性を求め、男性よりも現実的な生き物に進化した。

こうした進化の背景があるため、女性は男性に比べて恋に落ちるのに時間がかかる
――
 

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画像:「
The K2P Blog


なお、興味深いことに、「長期安定志向」
DNAに深く刻み込まれている女性の身体は、自分自身でさえ気付いていないような非常に複雑なメカニズムを進化させたという。

メスにとって生殖行為で最も大事なことは「優秀なオスの精子をより元気な状態で、少しでも多く膣内に射精してもらうこと」だろう。そのため、女性の性器は、自分が愛する男性の性器の形状を記憶してしまうそうだ。

自らの性器の形状を、自分が愛する男性の性器の形状に最適化する
ことにより、性器を完全に受け入れ、より多くの性的快感を与えて射精を促すことにより、少しでも多く射精してもらうことができるからだ。

ゆえに、女性の性器は、愛する男性の性器の形状に最適化される性質があるため、女性が別の男性を好きになった場合、今度はその新しい男性の性器に合わせて形状を変形させることが可能になるわけだ
(男性のみなさん、挿入時に違和感があったら手遅れかもしれない...)。


このように、オスとメスという本質から人間の男性と女性を考えてみれば、男性の性欲は本能に忠実である一方、女性の性欲は学習能力によって快楽を覚えるメカニズムに進化したと考えられる。

多くの男性は最初の射精の段階から快楽を感じる一方で、女性の場合、最初のセックスで快楽を感じる女性は少ないと思う。
女性は学習経験を重ねるうちに、次第にセックスの快楽を覚えていくのだろう。

上記の快楽メカニズムの違いは、男性の恋愛感情が「電子レンジ」のように一気にピークレベルまで到達するのに対し、女性の
恋愛感情が「オーブン」のようにじっくりと温まっていく現象と似ている(※陰陽道では、男性の性エネルギーは「陽」であり、素早く燃え上がる「火のエネルギー」である一方、女性の性エネルギーは「陰」であり、徐々に沸点があがる「水のエネルギー」と説明されている)。

「男は心と身体が別の生き物」と言われるが、これは射精機会×回数を増やすという男性の生存戦略から来ているのだろう。

「心」と「身体」の
相関性(連動性)を数値化したデータが存在するかわからないが、明らかに女性のほうが相関性は高いだろう、と個人的には思う。

 

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【浄化メカニズム】


こうして考えてみると、特に女性にとっての「恋愛」は進化論としてきわめて合理的な産物といえる。

「身体」では、本能によって愛する男性の性器の形状を記憶するという説を書いたが、恋愛が女性の「長期安定志向」によるものであるならば、新しい恋人ができれば性器の形状も変わることになる。

では、以前の恋人の存在は「心」ではどのように処理されるのだろうか?

恋愛においては、女は「上書き保存」で、男は「別名にして保存」。女は別れた相手をすぐに忘れて次の相手に切り替えるが、男はいつまでも昔の相手を忘れない――。

出典:「PRESIDENT Onlineなぜ女は、別れた男をスパッと忘れられるのか 」より


男性は、
交配する女性の人数」×「交配の回数」という「」を重視することにより、「心」と「身体」を切り離すという生存戦略が最適であると考えられる、と先に述べた。

男性が昔の恋人と
何かの拍子にセックスした場合、彼女の妊娠の可能性は、確率的に0%ではない(避妊をしたとしても100%の妊娠を防ぐことはできないため、性行為自体がリスクオンの状態である)。

」を重視する戦略が最適である男性にとっては、昔の恋人を別名にして保存」し、再会の機会を待ったほうが、遺伝子を残せる機会が増えるメリットがあるため、合理性がある。

そのため、男性の脳は昔の恋人を覚えているように進化したと考えられる。

なお、この説が正しいとすれば、男性にとっては極めて致命的な問題が発生する。

男性の場合、失恋して自暴自棄になり、知らない女性と腹いせに一夜限りの関係をたくさん持ったと考えてみよう。
これは一時的な憂さ晴らしにはなっても、心の傷を修復するという根本の解決にはならないことになってしまう。

皮肉にも
「心」と「身体」を切り離すことができてしまうからだ。

ゆえに、男性のほうが立ち直るのに時間がかかることになる。


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出典:「Lumine Magazine

一方、女性の場合は、別れた恋人とセックスをしたところで何のメリットもないことがわかる。

女性は、
特定の選ばれた男性」×「交配の回数」という「」を重視することにより、「心」と「身体」を切り離さないという生存戦略が最適であると考えられる、と先に述べた。

男性に比べて女性に結婚志向が強いのは、「生存」と「繁殖」
、さらには「性の抑圧からの解放」と「快楽の追及の正当化」を同時に実現できる効果的な手段だと書いたが、昔の恋人と再会し、セックスによって妊娠し出産した場合、昔の恋人が自分と子どもを守ってくれる確率は限りなく0%に近い(中絶した場合でも母体に負担がかかるためデメリットが大きい。責任をとって結婚してくれる可能性もあるかもしれないが)。


いずれにせよ、「生存」と「繁殖」
、さらには「性の抑圧からの解放」と「快楽の追及の正当化」の実現が女性にとっては最適な戦略なため、女性にとっては「繁殖」だけを実現させる可能性のある昔の恋人と再会するメリットはない。

」を重視する戦略が最適である女性にとっては、昔の恋人を
上書き保存」し、「生存」と「繁殖」を同時に実現できるよう、新たな恋人をさっさと探すほうが合理的だ。

そのため、女性の脳は昔の恋人を
素早く忘れてしまうように進化したと考えられる。

女性がスッパリと昔の恋人を忘れられるのは、「心」と「身体」が同一の存在だからだ。女性が本能レベルで別れた男性を忘れるためには、新しい恋をし、寝室で愛を育む。

こうして
「心」と「身体」の連動作用が働くことにより「上書き保存」が可能になる。

先ほど、女性の性器は「形状記憶」と書いたが、もし、女性の「心」と「身体」が高い相関関係で同様の動きをしているという仮説が正しければ、脳の「
上書き保存」と身体の「形状記憶」の理論がぴったりと一致することになり「心」も「身体」も新しい恋人に最適化されることになる。

さらには
「生存」と「繁殖」、「性の抑圧からの解放」と「快楽の追及の正当化」さえも同時に実現できる可能性も高くなるのだ。

 

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画像:「
A Future Without War
 

もちろん、男性がこう、女性がこう、とステレオタイプ的に言っているわけではない。男性にも女性的な部分があるし、女性にも男性的な部分があるわけだから、あくまでもそういった傾向にあるということ。

現に、過去の恋愛を引きずる女性もたくさんいるし、私のように機械的に記憶から消し去ってしまう男性もいるだろう

思うに、これは生物学的な差異というよりも、教育観、生まれ育った環境、職業など、社会的要因の影響も大きいのではなかろうか。


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【銘柄選択の難しさ】

「女は上書き・男は別名保存説」はあくまでも仮説のようだが、個人的な実体験や数々の男女の修羅場に巻き込まれた私としては十分にあり得る話だと思う。

今の時代、初恋の異性と結婚するケースは非常に稀だと思うし、その意味ではほとんどの人たちが一度や二度くらいは少なくとも失恋を経験していることになるのだろうか。

適度な恋愛は良い刺激にもなるし、人間の本質と真正面から向き合える貴重な糧となり、人間力の向上につながるが、あまりにも愛が深過ぎてしまうと失恋した時のダメージが大きすぎて心の傷は深いものになる。


*****


恋愛経験を比率換算すれば、恋人の数が増えれば増えるほど、一人当たりの占有比率は相対的に小さくなっていく。

まず、最初の恋人に振られると
100%のダメージをモロに受けるため、心の傷は相当深いものになる。株式投資でいえば、1銘柄に集中投資をしているため、変動リスクボラティリティリスク)が極端に高すぎてしまうからだ(このように考えれば、初恋の人が忘れられないのは標本数が1つしか存在しなかったからだろう、と思う)。

次の恋人に振られるとダメージは単純換算で脳内の記憶比率は
50%(上書き保存不可の場合)、人間には学習能力が備わっているため防衛本能が働き、ダメージの受け方が軽減する。株式投資のポートフォリオ理論と同じで、個別銘柄(異性)に分散効果が働くためだ。

3番目の恋人に振られるとダメージは33.3%、さらにダメージが逓減していく。つまり慣れていくということ。このあたりから個別銘柄(異性)の占有比率にバラツキが出始める。

以降、
単純比率換算でも5番目が20%、10番目が10%、50番目が2%、100番目が1...と経験則が働くため、防衛能力が上がり、ダメージを受けにくくなる(さすがに100人も恋愛経験があるような方は、それはもはや「恋愛」というより「色情狂」のレベルだと思うので、心療内科に行ったほうがよいと思う。株式投資のポートフォリオ理論でも、組み込む銘柄数が増えすぎると指数平均の取引をするのと同じことになってしまうため、変動リスクが小さくなりダメージは受けにくくなるが、その一方で刺激などのリターンがどんどん失われていく。


*****


初恋の異性と結婚し、その後の人生に不貞行為がなかったとすれば、標本データが
1つしか存在せず、比較対象が存在しないため、恋愛とセックスに対しては「絶対概念」となる。

それに対して、失恋と恋愛を繰り返していくと、
標本データが複数に増えていくため、比較対象が存在することになり、恋愛とセックスに対しては「相対概念」となる。

どちらが幸せな人生なのかは人それぞれだろうけれども、極論を言えば、
「相対概念」が適用される男女関係は、リベラルな私からすれば、―それが純粋な恋愛であっても―、極論をいえば「乱交」しているのと変わらないような気もするのだが...(昔の恋人×昔の恋人の昔の恋人×昔の恋人の昔の恋人の昔の恋人...、べき乗計算で凄まじい人数×交配回数になる。ソーシャルネットワークでビジュアル化できたら壮大な乱交パーティーが行われていたことに嫉妬どころか性的興奮を覚えてしまいそうだ)。

別に
... 私は乱交愛好家ではないし、そういった趣味の方を否定するつもりはないのだけど(ちなみに未経験です)、統計分析の観点から考えれば、ある程度の標本データは必要になる。


つまり、標本データが
1つしか存在しないと、偶然の発生確率が高すぎてしまうため、恋愛はギャンブル性が極めて高いゲームになりうる。

その意味では、限られた人生の中で、物理的に
限られた範囲内で最適な標本(相手)を見つけていく恋愛ゲームは、どうがんばっても標本数が少ないので運や偶然に左右されるところが大きいだろう。

リスクオフの姿勢で慎重になりすぎると皮肉にもハイリスクハイリターンになってしまうし、逆にリスクオンの姿勢で大胆すぎると今度は
ローリスクローリターンになってしまう(場合によってはハイリスクローリターン、これは性病などの感染リスクを考慮した場合)。

何とも皮肉なトレードオフの関係だが、
これが恋愛ゲームの本質だろう。


もっとも、人間の本能は驚くべきことに異性という銘柄の査定(スクリーニング)を行う際、自分の所属する環境の中から相手を選択する傾向が高いという。

 

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出典:「
Woman Insight


この現象は、
不確実性の高い変動リスクを回避するために、異性を同じ学校、同じ職場、同じ趣味など、ある程度は自分と高い連動性があり、バラツキが抑えられる標本データの中から無意識に選択する本能が備わっているのだろう、と個人的には思う(路上ナンパや飲み屋のオネエさんは属性や変動リスクが未知数となる)。

とはいえ、
最近はお見合いの新形態であるネット上の婚活も認知されてきているようだし、自由恋愛市場のような不確実性の高いリスクオンのマーケットよりも、はじめから意図的にバラツキが抑えられている人工的な恋愛マーケットも相対的にはリスクオフな選択肢かもしれない、と思うことがある(もちろん一定の確率で想定外の人物がいるためリスクオンの場合もあるが...)。

もちろん人工的な恋愛マーケットの場合、最初からある程度バラつきが統一化された標本データが揃うと思うのでドキドキ感はなくなってしまうというデメリットがあるが、一方で、最適化された標本データの中から効率的に相手を見つけられるメリットもある(あるのかな
...?)。

しかし、そうなると
ドキドキ感を求める人は結局、こっそりと別の属性を持つパートナーを探すことになるのだろうか。


うーん、どの市場を選んでも銘柄選択は難しいところだ

※余談だが、婚活中の女性たちにどんな男性と結婚したいかと質問してみたところ、「私のこと『だけ』を愛してくれる人」、「私のことを『1番に』愛してくれる人」といった返答があったが、後者の言い回しのほうが、男性の本質を理解している大人の女性だなぁと感じる(前者が「絶対概念」、後者が「相対概念」である。もっとも本音は前者だろうけれども)。



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【男女不平等社会】


女性の失恋相談に乗っていると、心の傷を慰めているうちに情が湧いてしまい、手を差し伸べた結果、身体も慰めてしまう男性も少なからずいると思う(
たいていの場合、下心があるが...)。

そして、「弱っているオンナの心の隙間にツケ込むなんて悪いオトコ、最低よっ!」と周囲から非難を浴びることになる。
たとえ...それが男性の善意から来る優しさであったとしても、周囲から一定の理解を得ることは難しいだろうし、私の経験上、どういうわけか女性側に非難が集中することが多い...

 

ある男性は、失恋して情緒不安定な女性に対して「スキがあれば一夜の情交を楽しみたい」という本音(下心)を隠しつつ、「慰めるふり」をしながら愚痴を聞き、お酒を飲み交わす。女性もまた、「男性の優しさがその場かぎりのものであること(建前)」をわかっていながらも、ひとときの安心を求めたいという甘えと同時に、軽い女と思われないような建前(言い訳)を考える必要に迫られる。そこで、男性は女性に対して「お酒を勧める」「あたかも終電に乗り遅れてしまい、外部要因により帰れなくなった」などの口実(建前)を提供し、女性に非難が集中することを事前に回避するような配慮が求められている。

出典:「本音と建前」より


ここまで、人間の本能についてかなりストレートにまとめてきたが、やはり「性」の話題というのは、多くの人々―特に女性たち―にとっては、表立っては「口にしてはならない」という貞操観念が存在しているようだ。
 

われわれはどうして、人間にとっては大変に必要かつ自然にして、正しきものである生殖行為を恥じることなく堂々と口にすることはなく、マジメできちんとした話から除外するのだろうか?殺す、盗む、裏切るといったことばは、臆面もなく口にするくせに、このことだけは、ぼそぼそむにゃむにゃとしかいわないではないか。これはつまり、あまり口に出して発しないことは、それだけ、頭のなかでそれへの思いを肥大させてよろしいということなのだろうか?

もっとも使われず、もっとも書かれず、もっとも口にされないことばが、実際はもっともよく知られ、広く一般的に理解されているとは愉快である。年齢がどうであれ、人となりがどうであれ、パンと同じく、このことを知らない者などいない。このことばは、各人のなかに、表現されることなく、声も形もなく刻みこまれているのだ。そして、この行為にもっとも励む性(女性)が、それについては口をつむぐ債務を負っている。これは、われわれが沈黙という聖域にかくまったところの行為であるから、それを強引に引き出すのは罪悪ともなる。それを告発し、裁くためでも罪となるのだ。そして、あえて非難するとしても、遠回しで、婉曲的なものでしかない。

出典:「モンテーニュ『エセ―
6(ウェルギリウスの詩句について)』」より


男性が、沈黙という聖域にかくまってしまった女性は、性の快楽を封印された状態だ。「性」は罪悪と刷り込まれている女性にとっては、快楽のためにセックスを求める女は言語道断、きわめて許しがたい罪人として映ることだろう。

それは裏を返せば、自分が手に入れることのできない快楽を手に入れてしまった女性への嫉妬心が潜んでいるのかもしれない。

そのため、女性たちは―
男性と一緒になって―、この罪深い女性に向かって、「やりまん」、「淫乱」、「尻軽」、「あばずれ」といった罵声を浴びせることになる。

「出る杭は打たれる」、これは大衆心理とまったく同じ原理だ。

性の支配者―独占欲の強い男性―は、女性の「心」と「身体」を独占するために、性の意識を抑圧すること、さらにそこから生まれる罪の意識や恐怖心は、極めて都合の良い道具として利用される。

性の快楽が罪深い事であると刷り込ませることができれば、女性の浮気を防ぐための抑制効果を持つことになるのだから、
男女間において、女性が性の快楽を封印された状態は、男性にとってはきわめて都合がよいからだ


ところが、ここで男性にとっては身勝手なジレンマが生じる。

男性からすれば、性の快楽を
女性と一緒に味わえるほうが、自身の快感は増していくだろう。

しかしその一方で
自分が独占したい本命の女性には性の悦びを覚えて欲しくない、と。

それゆえ、男性は本命の恋人や配偶者とは別に、快楽を共有できる相手を探すことになる。


果たして
...


どういうわけか、ほとんどの
社会では性に対するダブルスタンダード(二重基準)が存在しているため、女性の性欲は厳しく抑圧される一方、男性の性欲は黙認されているようだ。

男性向けの射精産業が存在していたり、男性の浮気が正当化される風潮があるのは、こういった男性の
身勝手なダブルスタンダードがまかり通っているからなのだろう。

女性に対する性の抑圧が現代でも弱まっていない風潮は、男性の支配欲求にあるのだろうと思うし、男性がこうした既得権を手放さないかぎり、真の男女平等社会の実現は不可能だと思う。


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おわりに


かなり親しい男女間であっても、
性についての話題はなかなか表立っては言えないものだ。

ここでは、「男から見た女」「女から見た男」という視点ではなくて、「男と女」を遠くから眺めてみた。

私自身、
性の話題についてはかなりオープンに議論するほうだと思うのだが(TPOは最低限の常識として弁えているつもり)、目の前の話し相手が変わっても、話している内容はたいして変わらないので、この機会に頭の中をすっきりと整理してみることにした。

*****

結局のところ、頭を
整理してみてわかったのは、人間という生き物は「進化」しているのか「退化」しているのか、何だかよくわからなくなってしまったということだ。

もはや「一夫一婦制」から「原始共産制」に原点回帰しているようにも感じるのは気のせいだろうか(笑)

「原始共産制」が人間、特に男性の本能に忠実である一方、「一夫一婦制」が人間の理性によって後から作られた仕組みであることを考えると、現代社会の「一夫一婦制」は動物園の檻のような
不自然な最適化がなされた仕組みだということになる。

そして皮肉なことに、大多数の人々が理想的だと思っている
「一夫一婦制」の仕組みこそが、本能抑制効果という作用をもたらす一方、副作用として不自然な歪みを生じさせてしまい、さらには多くの男女間において、このような不均衡状態を解消する工夫が十分になされていないように思う。 


人間は理性を持った高等生物であるとされているが、本質を考えればしょせんは獣にすぎない。パンツを脱いで丸裸になれば、品行方正な紳士淑女もしょせんはただの動物だ。

だからこそ、「理性」という建前だけではなく、ときには「本能」にもしっかりと向き合って動物らしく生きる時間も必要なのではなかろうか?

情熱は長くは続かない――。

結婚当初は情熱的なカップルも、時間の経過とともに空気のような存在に変わっていく。

刺激的な恋愛感情は時間の経過とともに安心、落ち着き、そして愛着へと変化していく。

やがて、「情熱>愛着」の不等号が「情熱<愛着」に変わるとマンネリ化を引き起こし、それは安定感をもたらす一方で、新しい刺激を求めるようになる。

その刺激を配偶者にではなく、外の世界に求めて不倫に走る男女を多く見てきた私にとっては、もはや婚姻制度そのもののあり方を根底から見つめなおす時代になったのでは?と考えてしまうことがある。


以前も書いたように、結婚相手を選択する際、「
学歴」、「職歴」、「年収」といった世間体(ベンチマーク)を重視しすぎてしまい、「性的幸福を満たしあう」という、食欲・睡眠欲と並ぶ動物本来の基本的な欲求が軽視されがちになっており、本能レベルでの歪みが理性レベルでの不均衡を生み出し、結果として離婚率や不倫率を上昇させているひとつの要因になっているのだろうと思う(参考:「永久保有銘柄の選択について考える」)。

結婚は「相手」とではなく、「条件」でするものだ、ともいわれる。

とはいえ、人間は愛だけでは生きられない、かといってパンだけでは不十分だ。


理性を重視して慎重になりすぎてもよくないし、本能の赴くままに突き進むのもよくない。

何事もバランスを取るのは難しいものだ。

あくまでも私個人の考え方ではあるが、貞操について自由奔放すぎるのは賛否両論あるにせよ、少なくとも
食べ物の好みの話と同じくらい気軽に性の話ができるようなリベラルな環境であってほしい。

「産めよ、増えよ、地に満ちよ」と聖書の一節にもあるように、セックスは本来「陰」としての暗い側面だけではなく、「陽」としての明るい側面も持っているわけであり、決して汚らわしいものではない、と私自身は思っている。

恋人間、夫婦間、多くの方が大切な相手と寝室で真摯に向き合ってもらえたらと思う。

恥を忍びつつも恥と向き合いながら
...


*****


この記事はプロップファーム(自己勘定取引会社)に所属する女性トレーダーたちのパラメータ設定を検証していたところ、男性トレーダーたちと比較してリスクの取り方に僅かな差異があることがわかり、男女の本質の違いについて整理したものだ。本当はプロスペクト理論について詳しく書くつもりだったのだが、いつの間にか性的な内容に趣旨が変わってしまったようだ(笑)パソコンのローカルに保存しておくのも何だかもったいないのでブログに投稿することにした。

証券取引の基本原理は、
損失を抑えて利潤を最大化する「損小利大」の考え方が極めて重要な概念であると考えているが、男性トレーダーと女性トレーダーの「利益確定ライン」と「損切りライン」を比較したところ、以下のような結果となった。

「利益確定ライン」「損切りライン」
 男性  女性  男性  女性

女性のほうが、利益が出ていても粘り強く持ち続けられ、逆に損が出た時は損切りをするのが早い

具体的な数値等は業務上非公開とさせていただくが、「利益確定」については、男性よりも女性のほうが利益が出ている状況でも焦らずにポジションを持ち続けることができる傾向にあった。また、
「損切り(いわゆるロスカット)」については、男性がなかなか負けを認めようとしないのに対して、女性は早い段階で見切りをつけてポジションをクローズしてしまう傾向にあった。標本データが男性が8、女性が3しかないので統計データとしては不十分だが、女性のほうがプロスペクト理論に当てはまっていたため、「脳の上書き保存説」はまんざらではないのかと思った次第である...



(参考: 
ヘレン・フィッシャー(著)大野 晶子(翻訳)『人はなぜ恋に落ちるのか?―恋と愛情と性欲の脳科学』ヴィレッジブックス、2007年)
参考: 「クリストファー・ライアン(著)、カシルダ・ジェタ(著)、山本 規雄(翻訳)『性の進化論――女性のオルガスムは、なぜ霊長類にだけ発達したか?作品社、2014
参考: Steven Pinker(著)、椋田 直子(翻訳)『心の仕組み 上・下』筑摩書房 、2013
(参考: ゆうきゆう(著)たったひと言で心をつかむ技術』徳間書店、2007
(参考: 驚きの「性の進化論」のヒミツ」ダ・ヴィンチニュース)
参考: 実は本能のせいじゃない?男が浮気する真の理由を解明」中田綾美
参考: 男と女はなぜわかり合えないのか 週刊プレイボーイ連載(51)」橘玲
参考: 男女で見る恋愛&結婚観の違い 男の恋は「電子レンジ型」、女の恋は「オーブン型」TrinityWEB)
参考: なぜ女は、別れた男をスパっと忘れられるのかPRESIDENT Online)
参考: 「性について(本論)」カフェ・リザン)
参考: 「在庫はあといくつ?「卵子減少」を加速させる意外な理由」喜田直江)

ファクトデータの著作権について考える ~株価データを事例として~


昨年の秋から、同級生エンジニアのT君と一緒に株式シミュレーションソフトのwebプログラム開発を行っている。

Twebスクレイピングでデータを高速収集するところまでできたよ」

私「取り込んだデータをサーバー上で自動計算させておいて、計算結果を瞬時に返したい」

T「ひとつだけ確認なんだけど、これ業務で使うんじゃなくて外部公開するんだっけ?」

私「そうだよ、市場参加者が増えたら出来高が増えるし流動性も上がる。いいことじゃん」

T「うーん、株価データって著作権ないのかな?」

私「株価ってファクトデータだよ。著作権なんてないだろ」

T「ファクトデータでも誰かが情報を収集して整理して公開してるわけでしょ?ボランティアでやってるわけじゃないんだからさ。そうなると、彼らの給料はどこから発生しているんだろう?いや、仮にだよ、人がわざわざ手作業でやっていないとしても、サーバーに情報を蓄積するプログラムが動いてるわけでしょ?プログラムには開発費もかかっているだろうし、これだけのプログラムを動かすには莫大なサーバー代がかかるでしょ?サーバー代は誰が払ってるんだろう?その費用はどうやって捻出しているんだろう?」


私「もういい、わかったよ
......」


この2ヶ月間、いろんな人を巻き込んで可能なかぎり調べてみた


話が長くなるので結論先行で言えば、この行為は大いに「問題有」だ。


私と同じように株価データや為替データでもいい、気象データ、視聴率のデータ、なんでもいい。
外部にファクトデータの公開を考えている方がいたら、ぜひご一読いただければと思う。


*****



まず、この問題を考える大前提として、「『著作権法』とは何か」を考える必要がある。


著作権法とは、
 

著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、著作の保護を目的とする法律
 

出典:「ASCII.jpデジタル用語辞典『著作権法』」より


のことをいう。

著作権は知的財産法に分類されており、アイデア、表現、業務上の信用等に係る知的財産を考案した創作者の権利を保護し、それを一定期間排他的・独占的に利用する権利を与えることによって、産業の発達または文化の発展に寄与することを目的とした法律である。


ただ、この権利が認められてしまうと、今度は独占禁止法に抵触するのではないかという疑問が生じる。

独占を保護し、競争者を排除する手段を採用する知的財産法と、独占を排除し競争を保護する手段を採用する独禁法は対立し、トレードオフの関係になっているではないか、と。


独占禁止法とは、

企業間の公正、自由な競争を確保することで、資本主義の市場経済の健全な発達を促進することを目的としている法律
 

出典:「ASCII.jpデジタル用語辞典『独占禁止法』」より


のことをいう。



両法は一見すると相対立する関係のように思うのだが、詳しく調べてみると、著作権法(知的財産法)による独占の保護は特定知的財産の独占の保護であって、独禁法が問題とする市場の独占の保護とは異なっていることがわかる。

さらに、知的財産法による独占の保護は、それによって知的財産の創出や利用の競争を促進する効果をもたらすとも考えられている。

なぜならば、知的財産法による知的財産に対する独占の保護がなければ、不当な模倣やただ乗りを容易に生み出し、知的財産の創出の意欲を低下させるし、知的財産を安心して利用に供する意欲をも低下させてしまうおそれがあるからだ。

この意味では、知的財産法と独禁法は、相互補完の関係にあるとする見方もできる。

近年では、このような考え方が有力とされているようだ。

では、独禁法には抵触しないという考え方を採用して、著作権の保護される範囲はどこまでを指すのだろうか?


著作権法によれば、

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの

(著作権法「
2条第1項第1」)より


と定義されている。


上記の文言を文字通り解釈する限り、ファクトデータはあくまでも事実を羅列した情報の集合体にすぎないわけだから、著作物の要件には該当しないように思うのだが...
 

*****


さて、以上を踏まえつつ...

東証のホームページを閲覧したところ、以下のような説明書きがあった。


TSE

相場報道システムから直接情報を取得する場合は、東証と「情報提供・使用許諾契約」の締結が必要となります。

また、相場報道システムから直接情報の取得を行わない場合でも、取得した情報を第三者に提供する場合は同様に東証と「情報提供・使用許諾契約」の締結が必要となります。(情報ベンダー等から取得した情報を東証の許可なく第三者に提供することはできません。)

出典:「東京証券取引所ホームページ『相場報道システム-MAINS』」より


上記の文言を読む限り、株価データを配信している東京証券取引所では、無断で株価データを利用する者たちは、単にフリーライド(ただ乗り)しているにすぎないとの考え方に立っていることがわかる。

すなわち、正規の契約業者は市場開拓のための投資やさまざまな顧客サービスを提供しているが、株価データを無断で公開する者たちはそうしたコストを負担せず、フリーライドしているという主張である。


昨年末、東証の役員の方と話をする機会があったので、それとなく尋ねてみた。

私「いつもお世話になります。このたび、個人投資家向けにソフトウェアを作成しようと思うんですよ。株価データってダウンロードしても、著作権上問題はないですよね?」

役「ええ、問題ないですよ。個人投資家の皆さんも当社のホームページ
からダウンロードして使っていますからね。どんどん使ってください!」

私「
...!?

(一瞬、自分の耳を疑った。どうやら、私の聞き方が良くなかったようだ
...

私「えーと、業務で使っていたソフトの仕様書を誰でも簡単に使えるような形にして、web上に外部公開すれば、いろんな投資家の方に使ってもらえると思うんですよ」

役「個人利用なら問題ないですけど、それは恐らく規約違反に当たると思います。ちょっと営業担当者に聞いてみますね」

営「あー、それだと完全にアウトですね
...」

私「ですよね
...」

やはりダメだった
orz...


web
上に公開するためには、個別に東証と「データ配信契約」を結ばなければならないらしい。


つまり、「ファクトデータは事実を羅列したものであり、一見すれば創作性が無いように見えるが、合法的に外部に公開するためには、データの提供元にデータ配信料を支払う必要がある」ということになる。

おそらく、株価データの著作権を主張する根拠は、ファクトデータの分類に創作性が認められているということなのだろう(参考:財団法人データベースセンター「データベースの法的保護について」)。

これは、大阪証券取引所も東証と同様の立場をとっているようだ。

当社では大阪取引所市場情報をご利用いただくために、リアルタイムでの上場銘柄の四本値、売買高等の情報提供サービスを有料で行っております。

当社の相場情報システムから配信される情報及びその編集・加工情報を取得するには、当社が定める接続仕様に従い直接データ取得を行う方法(直結利用)と直結利用する情報利用者から情報を取得する方法(再直結利用)があり、どちらの場合も当社と情報利用に関する契約を締結していただく必要があります。

出典:「大阪証券取引所ホームページ『市場情報提供サービス』」より 


なお、個人投資家御用達の「Yahoo!ファイナンス」のサイトにも以下のような記載があった。

Yahoo!ファイナンスのホームページに記載されている内容の著作権は、ヤフー株式会社及び情報提供者に帰属します。当該掲載情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。

出典:
Yahoo!ファイナンス「免責事項」より


上記の文言を読む限り、「Yahoo!ファイナンス」は情報の二次提供者に該当し、一次提供者の著作権も含め、包括的に保護しているという解釈になる。そのため、上記のようなサイトからダウンロードした情報をうっかり外部に公開してしまうと、一次データ配信者(この場合は東証)からも訴えられるというリーガルリスク(訴訟リスク)が生じることになる。

株価データの二次提供者としては、QUICK、ブルームバーグ、ロイターなどが有名だ。いずれも営業担当者に連絡をとったところ、一次データ配信者の「データ配信契約」を包括した契約が必要であるとの回答があった。



さらには、日経平均株価を算出している日本経済新聞社も日経平均株価の著作権を主張しているようだ。

日経平均株価には著作権があります。

日本経済新聞社は日経平均株価(日経平均、日経225)、日経300など株価指数の著作権を保有しています。日経平均は日本経済新聞社が設定した独自のルールによって採用銘柄を選定し、指数委員会を設けるなどして管理・運営しています。

出典:日本経済新聞社ホームページ「日経平均株価の著作権」より


これは、日経平均の株価指数と同じ値動きをする金融商品(インデックスファンド)の組成を行う際に、名称や算出方法などの利用許諾が必要になるのだそうだ。


*****


さて、ここでデータを外部公開するためには、一般的にどういった方法があるのか。
また、その方法が著作権に抵触するか否かについて考えてみたい。

外部公開するためには、大きくわけて以下の3通りの方法が考えられる。



1. 取引所と配信会社からデータを直接購入して公開する

2. Yahoo!ファイナンス等の配信サイトからの株価データをユーザーのローカルにダウンロードする。つまり、「ダウンロードサポートツール」としてサービスを提供する

3.
Yahoo!ファイナンス等の配信サイトから株価データをサーバー上にダウンロードし、計算済みデータをサーバー上に蓄積させ、計算結果をユーザーに配信する。つまり、「株価データ配信ツール」としてサービスを提供する


まず、

1. 取引所と配信会社からデータを直接購入して公開する

これが正攻法に当たる。完全に自前でサービスを提供するにはこの方法しか存在しない。

→ただし、料金表を見る限り、金額的に趣味でできるレベルでないので、これは一般人にはハードルが高いと思う。

ということで、次。

2. Yahoo!ファイナンス等の配信サイトからの株価データをユーザーのローカルにダウンロードする。つまり、「ダウンロードサポートツール」としてサービスを提供する

ベクター」や「窓の杜」などで配布されているスクリーニングツールは、(有償無償問わず)この方法を使ってユーザー向けにサービスを提供している。自前のサーバーを使って計算させるのではなく、ユーザーのローカルへのダウンロードをサポートするためのツールを提供する。つまり、個人利用のサポートをしているだけだから著作権法上は全く問題ないことになる(
YouTubeやニコニコ動画のダウンロード支援ツールが量販店でも販売されているのを見たことがあると思う)。この利用方法であれば、楽天証券の「マーケットスピード」や岡三オンライン証券の「RSSからの配信データを利用してサービスを提供する方法も考えられる。この方法は合法である。


⇒デメリットとしては、データ量が大きすぎるとダウンロードと計算速度に膨大な時間がかかり、ユーザーに多大なストレスがかかる。

3. Yahoo!ファイナンス等の配信サイトから株価データをサーバー上にダウンロードし、計算済みデータをサーバー上に蓄積させ、計算結果をユーザーに配信する。つまり、「株価データ配信ツール」としてサービスを提供する

この方法を使えば、データ取得料金がかからないので無料である。また、取り込んだ株価データをサーバー上で自動計算まで済ませておけるので、ユーザーへ瞬時に計算結果を返せるというメリットがある。

→先述したとおり、データ配信料を払わずに無断で外部公開を行うため、現行法上、著作権に抵触する可能性が高い(
可能性が高いという表現を使った理由は後述する)。なお、会員サイトで公開範囲を限定する行為も、不特定の第三者に対して公開するという解釈になるとみなされ、NGとの回答有り(個人利用の範囲内であればOKとのこと)。また、不特定の第三者であっても、例外として、社内LAN、学内LANで共有する行為はOKとのこと(参考:「技術も変われば法律も変わる・・・べき?」)。

本当はこれをやりたいんだけどな...


※余談だが、当初は統計ソフト「
R」とJavaScript」をサーバー上で連結してデータ計算を行う構想だったのだが、エンジニアから連絡があった。「この仕様だと計算が終わる前に日が暮れてしまう」と。結局、現段階では、ひとまず3.の方法を使って「PHP」によるwebスクレイピングにシステムの仕様を切り替えて開発を進めている(ゆえに外部公開は保留中)。


*****

スマートフォンの普及に伴い、
web上から効率的にHTMLデータを収集・加工してエンドユーザーに提供する「キュレーションサイト(まとめサイト)」が爆発的に普及したが、その裏ではたびたび著作権の問題が取り沙汰されている(参考:「SmartNewsは違法アプリ?ニュースアプリの仕様と著作権の関係」)。


web-scraping-services

参考サイトを見るかぎり、上記2.を採用すると、「速度」の問題がクリアできないが、上述したとおり、著作権法上は合法行為である。

一方、上記3.を採用すると、「ダウンロード時間」と「計算速度」の問題は解決できるが、現行法上、著作権に抵触する可能性が極めて高い。バレないから大丈夫だって?いやいや、ハッカー精神旺盛なネットユーザーを舐めるなよ(笑)。

HTTPプロキシツールを使えば、流れてくるデータリクエストを横取りして配信元サーバーを逆探知することができるので、ネット上での違法配信はまずバレると思ったほうがいいだろう(この技術を活用した代表例としてはアクセス解析ツールが挙げられる)。


ただし、3.を採用した場合、現行法上の抜け道としては、「『キャッシュサーバー』や『検索エンジン』」と認められれば」外部へのデータ配信はOKとなるのだそうだ。

スクリーニングサイト(計算サイト)は「検索エンジン」として認識させるのは少し無理があるが、「キャッシュサーバー」として一時保存だけしておいて、過去データをどんどん消していけば問題ないことになる。この方法であれば、合法かつダウンロード時間と計算速度の問題も解消できそうだ。


これは名案だ


ところが...


東証のホームページを調べたところ、以下のような記載があった。

当ページに掲載される内容の著作権は、当取引所およびその情報提供元にあります。

情報は、利用者ご自身のためにのみ利用するものとし、第三者または情報を閲覧している端末機以外の媒体への提供目的で加工、再利用および再配信することを固く禁じます。また、情報の蓄積、編集および加工等を禁じます。

出典:「東京証券取引所ホームページ『免責事項のご注意』」より


すでに、先手を打たれていた
orz...

これで、キャッシュサーバー利用も
NGということになる。



上記では、外部公開の方法を大きく3つにわけて考えたが、実はもう1つ方法を考えた

ようするに、ここでは3.の方法が合法的に使えれば問題ないわけだ。


4. 3.の方法でサービスを作り、1.のデータ配信・使用許諾者に親会社になってもらう

どういう事か簡単に説明すると、まず法人を作り、作成したプログラムの所有権を法人に譲渡する。次に、1.のデータ配信・使用許諾者に③株式の51%
以上を譲渡する。これにより、④子会社としてデータ配信を行う。もしくは、ジョイントベンチャーとして配信会社を作る方法も考えられる。

この方法であれば、合法的にデータ配信を行うことができるのではなかろうか。

いや、厳密にいえば、白に近いグレーゾーンと言うべきなのだろうか。

東証やQUICKの方に話したところ、呆れながら言われた。

「システムごと証券会社に売却して、エンドユーザーになればいいではないか」、と(笑)

なるほど、選択肢がひとつ増えた。


5. システムごと証券会社に譲渡し、サービス提供者になってもらう



ちなみに、知財関係の弁護士さんに判例を調べてもらったところ、「株価データの著作権」を巡って裁判に発展したケースは、存在しなかったとの報告があった。

おそらく、裁判を起こしたところで費用倒れになることが明らかだからだろう(配信日時まで遡って損害賠償を請求される可能性はないのだろうか?)。

とはいえ、データ配信元から訴えられないからといって公開してしまうのは問題行為であることには変わりはない(厳密には、判例がないので合法か違法かはわからない)。

著作権法では、出所元(この場合は配信元)を明らかにすることによって、引用としてデータを公開する方法もあるが、データベースの一部利用がどこまで適法と認められるかについては、判断が極めて難しいとの回答だった。


現在、東証と直接データ配信の契約をしているベンダーの「一覧リスト」があった。

さすがに、個人契約は一件もないようだ
...

なお、ページの最下部に、とてつもない注意書きを見つけた。

(注)上記各社は、株価情報を始めとした市場情報の配信について東証と正規の契約を締結している会社ですが、各社が行っている情報提供は、それぞれの会社の責任において行っているものであり、それらの情報の正確性を東証が保証しているものではありませんので、ご留意下さい。
また、上記各社以外は、東証と正規の契約をしていない可能性がありますので、情報取得時には株価情報等の取得方法や正規の契約の有無についてご確認ください

出典:「東京証券取引所ホームページ「東証相場情報提供サイト等」より


どうやら、自分たちで配信者に確認をとっていないようだ(笑)


また、ここでは触れなかったが、為替データの外部公開を行う際も、株価データ同様に著作権法上の注意が必要だ。

ただし、為替データもファクトデータではあるが、株価データと違い、配信会社によって提示レートが異なる(いわゆる一物一価ではない)。

そのため、どこかのデータ配信会社と外部公開のための利用許諾契約を結ぶか、あるいは提示レートのカバー先である銀行等の金融機関と直接、利用許諾契約を結ぶ方法が考えられる。


インターネットはそもそも国境の概念が存在しないバーチャル空間のため、「公開」という行為が全世界に対して行われることになる。

そのため、日本国内の著作権法のみならず、国際条約でも保護対象とされていると考えるべきであろう。

ゆえに、サーバーの設置国を海外に移転したとしても、保護対象の適用外に当たるとは安易に考えないほうがよいだろう。


現状を考えると、私が理想とするサービスを合法かつ無償提供するためには、参入障壁がかなり高いといわざるを得ない(ビジネスモデルとしては広告費によって収益化を行い、サーバー代等の運営コストを捻出しようと考えている)。

この案件、公開できるかどうかわからないが、せっかく調べたことだし、どなたかのお役に立てればと思い、投稿することにした。

最後に、ご丁寧に対応してくださった東京証券取引所およびデータ配信会社各社の皆さま、ご協力ありがとうございましたm(_ _)m


*****


以上をまとめると、「株価データの著作権は配信元である証券取引所によって保護されていると考えられる。さらに、データを外部に公開するためには、個別にデータ配信契約を結ぶ必要がある」といえるだろう。

いちおうの調査結果としては、以下のとおりである。

1. 取引所と配信会社からデータを直接購入して公開する
⇒ 白

2. Yahoo!ファイナンス等の配信サイトからの株価データをユーザーのローカルにダウンロードする。つまり、「ダウンロードサポートツール」としてサービスを提供する
⇒ 白

3. 
Yahoo!ファイナンス等の配信サイトから株価データをサーバー上にダウンロードし、計算済みデータをサーバー上に蓄積させ、計算結果をユーザーに配信する。つまり、「株価データ配信ツール」としてサービスを提供する
⇒ 黒(ただし判例がない)

4. 3.の方法でサービスを作り、1.のデータ配信・使用許諾者に親会社になってもらう
⇒ 白に近いグレーゾーン

5. システムごと証券会社に譲渡し、サービス提供者になってもらう

⇒ 白

※ファクトデータの外部公開についての最終的な判断は、弁護士等の有識者にご相談ください。


一般的には、データ配信契約は、契約者だけが独占的に外部に公開できる権利ではあるが、場合によっては資金力が十分でない個人投資家や中小ベンダーにとっては創出したユニークなアイデアを公開するための参入障壁ともなり、自由で公正であるべき競争を阻害されてしまうおそれがあるとも考えられる。


もっとも、データ配信者としては、契約に基づき排他独占権を付与されたファクトデータが、第三者によるフリーライド(ただ乗り)によって無断で公開され、それも安価や無償利用の形で行われると、データ配信料金に値崩れが生じてしまい、安定したシステムの維持やサービスの充実化といったデータ配信契約そのものの意図が阻害されることになってしまう。


たしかに、データ配信者が営業努力や充実したサービスを行っていることを考慮したうえで、著作権を主張し、高価格政策をとることには合理性があると考えられる。なぜならば、データの無断利用を安易に認めてしまうことは、正規契約者の営業努力に第三者がフリーライド(ただ乗り)しているとの批判も十分検討する余地があるからだ。


しかしながら、無断利用そのものを厳格に禁止し過ぎてしまうと、データ配信者にとっては不当な利潤の増加につながるおそれがあり、エンドユーザーである個人投資家やプロップトレーダーにとってはスクリーニングツールなどの商品選択の余地が限られてしまうこと、かつ気軽に利用する機会が奪われることになってしまうため、自由競争の下にファクトデータの利用が柔軟に行われることも合理性があると考えられる。

ファクトデータの利用は、「著作権を主張するデータ配信者や正規契約をしている契約ベンダー」にも言い分があるし、「データを使ってサービスを外部公開したい投資家やアイデアが豊富な中小ベンダー」にも言い分がある。どちらの意見も一理あると思う。

金融マーケットの世界、ひいては資本主義の世界は、個人の意欲や才覚の違いによって「結果の平等」が実現されない極めてシビアな世界ではあるが、少なくとも、すべての市場参加者の競争条件を対等とした上で、「機会の平等」のもとに、自由で公正な利益獲得競争が行われるべき、と個人的には思う。

上述したように、ファクトデータの著作権をめぐっては、一方においては、データを配信する側である供給元に対してはデータを構築してきた経営努力を正当に評価することが求められるが、他方においては、自由競争の下にデータベースの一部利用にかぎり公開を許可する等、サービスの提供が柔軟に行われ、エンドユーザーの多様なニーズの確保が望まれるところである。


この問題を解決するための良いアイデアはないだろうか...

せっかくいい感じで途中まで作ったのにな......


(参考: 著作権なるほど質問箱「著作権制度の概要」)

(参考:「SmartNewsは違法アプリ?ニュースアプリの仕様と著作権の関係」)
(参考:「技術も変われば法律も変わる・・・べき?」)
(参考: 財団法人データベースセンター「データベースの法的保護について」)
(参考: 白石忠志()「独禁法講義【第7版】」, 有斐閣, 2014年)
(参考: 土田和博(著), 栗田誠(著), 東條吉純(著), 武田邦宣(著)「条文から学ぶ独占禁止法」有斐閣 ,2014年)
(参考: 金井 貴嗣 (編集), 川濵 昇 (編集), 泉水 文雄 (編集)「独占禁止法【第4版】」,弘文堂,2013年)
(参考: 渡辺 智暁, 野口 祐子「オープンアクセスの法的課題 : ライセンスとその標準化・互換性を中心に(<特集>オープンアクセス情報の科学と技術 60(4), pp.151-155, 2010年)

ペアトレードブログ


以前まとめていたペアトレードブログですが、ニフティ提供のココログは1年以上更新しないと自動的に削除されてしまうとのことです。

そこで、時間を見つけて少しずつライブドアブログに移行して行きます。

今までアクセスいただいた皆さま、大変お手数ですがブックマークの再登録をお願いいたします。
 

URL http://yudy-pon.cocolog-nifty.com/blog/

URL http://pair-trade.blog.jp/


以前のブログではメモのように走り書きしたので、新ブログは加筆修正等含め、丁寧に書き直します。

以前のブログでは用語がサヤ取り・ペアトレード・ロングショート・レラティブバリューなど用語に統一性がなかったため、新ブログは全てペアトレードの名称で統一します。

以前のブログでは指数連動型をメインにまとめたので、新ブログでは銘柄選択を【単純比較型相対価値分析】・【指数連動型相対価値分析】を並列してまとめて行く予定です。

タイムラインを合わせるため、日付・時間は適当に変えて行きます。
 

よろしくどうぞ~♪ 

偶発的事象の連続


先日、久しぶりにランチミーティングに参加した。

「金融緩和は継続するのか?」という話題だった。

私たちがどれだけ難しい議論をしたところで、

結局のところ、政府公認の相場操縦に翻弄されるだけなのだが
...



相場センスのまったくない私は、どちらに転んでもいいようにロングストラドルとストラングルをいくつか組んでいた。

おかげで、コールポジション側が場外ホームラン級のリターンとなった。

相変わらず、運だけはいいようだ。

運だけは
...w


今回は、市場参加者やエコノミストの多くは、追加緩和は終了するものと見ていた。

その理由は、アメリカが量的金融緩和の終了を決めたからだ。

ところが、日銀の黒田総裁は市場の意表をついて追加刺激策を発表した。

アメリカの政策の真逆をやったわけだ。

さすがは元為替マフィア、黒田総裁の面目躍如だ。

これには正直驚いた!

(私は暴落すると思っていたが、思惑とは逆に暴騰して結果オーライ...)


需要と供給で考えれば、

 

************************

米国 → 引締め政策

日本 → 緩和政策

************************

となるから、相対的に「米ドル」に比べて「日本円」の量が増えることになる。

ゆえに、米ドルは上昇し、日本円は下落した。

円安相場の到来だ!

(セイフハイツマデゴマカセルノカナ...)

10月にヘッジファンド勢は日本株を3兆円超の空売りをしていたと観測されており、想定外の事態に慌てて買戻しに入り、日経平均は暴騰し、前日より75556銭高の16,41376銭で取引を終えた。




この出来事に直面し、ナシーム・タレブ氏の「まぐれ」の話を思い出した。


あるときミーティングで、株式市場はどうなるのかと聞かれた。ちょっと芝居がかって答えた。

「来週、株式市場は
7割の確率で上昇すると思う」

「でも、ナシーム。君はさっき
S&P500株を大量に空売りしたって言ってたよね?市場が下がるほうに賭けてるってことだろ?意見が変わったのはどうしてだ?」

「ぼくは意見を変えてなんていないよ!。自分の賭けにとても自信があるんだ。 (聴衆笑う) 実のところもっと売りたいと思っているんだよ!」

その場にいた他の社員たちは完全に混乱したみたいだった。

「君はブルなの、それともベアなの?」

相手のストラテジストにそう聞かれた。

「ブルだとかベアだとかなんて、純粋に動物学の話をしているのでなければなんのことかわからない」

市場は上昇する可能性が高い(「私はブルだ」)けれど、空売りするほうがいい(「ベアだ」)と思っていた。というのは、下がった場合、大幅な下落になる可能性があるからだった。

ナシーム・ニコラス・タレブ「まぐれ~投資家はなぜ運と実力を勘違いするのか~」
より 


タレブは70%の確率で市場は上昇すると思っているが、上昇しても小幅な上昇にとどまるという。

仮に
1%の上昇があるとすると、期待値は「70 × 1 0.7%」である。

反対に、市場が下落する確率は
30%程度しかないと見ているが、下落したら大幅な下落になるという。

仮に
10%の暴落になる可能性があるとすると、期待値は「30 × -30% -3%」となる。

ゆえに、来週の市場リターンの期待収益率は「
0.7 -3% -2.3%

だから、タレブは
S&P500株を大量に空売りしたという理屈だ。

私は裁定取引のようなシステムトレードをメインにしているので、
正直言って裁量トレードは下手くそだ。

ただ、トレードは勝つときに大きく勝てばよいのだと思う。

「トレードに勝率は関係ない」、
この考え方は昔から変わらない。


たとえば、
1,000円の利益を1,000回繰り返しても、トータルのリターンは100万円にすぎない。

そこから手数料や税金を考慮すると、費用対効果で考えれば「
100勝すること」は、あまり合理的な賭けとは言えないだろう。

たとえば、
100銘柄中、99銘柄はロスカットして1,000万円の損失が出たと仮定してみよう。

しかし、残りの
1銘柄だけは利益が上がり続け、最終的に10億円の含み益を得たままトレーダーは年度末決算を迎えたとする(実際にはすべて手仕舞いさせられるだろうが)。

この場合、約定照会画面で「売買の実現ベース」だけで見れば、「
99連敗・1,000万円の損失」となる。

その一方、「損益」を見れば「
10億円の含み益」となる。

果たして、このトレーダーは負けたことになるのだろうか?

あなたがマネージャーの立場であれば、このトレーダーを解雇するだろうか?

私なら、来年も継続雇用すると判断するだろうと思う。


いつもまぐれまぐれとバカにされる私だが、トレードに勝率は関係ないと思うのだ!

どうだろうか?


客観に基づく「事実」は
1つしか存在しないが、

主観に基づく「真実」は人間の数だけ存在する。

資本主義の世界では、「真実」はともかく、

数字という「事実」に基づいて私たちは評価される。

結果論の「事実」と、
「真実」は完全に一致するものではない。

人間の数だけ「真実」が存在するからだ。

もっとも、
「真実」の総和による合成期待値によって「事実」が形成されるわけだが...


マスコミの偏向報道、ネット上の風説の流布
...


「真実」はときに脚色され、
嘘と欺瞞に満ち溢れたものになる。

ただ、「事実」を味方にするためには、
多くの「真実」から正しいと思うものを選択し続けなければならない。

正しいと思うものを選択し続けるためには、
時には「情緒」も必要なのだと思う。

現実社会とは、実にシビアな世界なのだ。


タレブは、人生は一度しかないので、
確率論で考えればサンプル数が少なすぎるため、成功は「まぐれ」という偶発的な事象に左右されると論じている。


その意味で、「
人生は偶発的事象の連続にすぎない」と思う。

のんびりと流し読みしていたら、
132ページに思わずハッとする言葉が載っていた。


「歪みに賭ける」



確率論で考えれば、
永遠に勝ち続けることができるトレーダーなど存在しない。

「トレードに勝率は関係ない」、勝つときに大きく勝てばよいのだ。


トレードの本質は、「取引回数」ではなく、「適切な投下資金のバランス」を考えること。

ツキがある時は多めに、そうでない時は控え目... 




「エイヤ!」



......いざという時は、
ブラックスワンをうまく利用するのだ!



私の意図が伝わっただろうか?



(参考:アベノミクス最後の賭け 日銀が予想外の追加緩和に円安・株高進む
(参考:日銀、なぜ“予想外”追加金融緩和?消費増税で急激な経済悪化、政府に投げられたボール
(参考:追加金融緩和サプライズで「出口なき日銀」
参考:ナシーム・ニコラス・タレブ「まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」ダイアモンド社,2008
参考:広木隆「9割の負け組から脱出する投資の思考法」講談社,2013年)
参考:安間伸「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ錬金術入門篇」東洋経済新報社,2005年)

ブログを引っ越しました。


ブログを引っ越しました。

profile

独自ドメイン含め、やたらブログを開設しまくった時期がありまして、この機会に1つにまとめようかと思います(アクセス数ほとんどないのにサーバー代だけ払い続けるのももったいないので...

また、過去に書いた記事で残しておきたいものは少しずつ移行して行こうと思います(リンク先とか張り替えるの面倒くさいので、適当に空き時間見つけてやります)。

ココログは1年間更新しないと削除されてしまうようなので、ホームページができるまで別の用途でメモ代わりに使っております。
→ http://yudy-pon.cocolog-nifty.com/blog/


友人からアメブロの利用を強く勧められましたが、私にはインターフェイスがちょっと華やかすぎるので、「シンプルなインターフェイス」と「簡単に更新できそうなCMS」という条件でライブドアブログを選びました。

ライブドアのCMSなかなか使いやすいですね

(マワシモノデハアリマセン...)


情報発信はフェイスブックでもツイッターでも良かったのですが、昨年からやってみてわかったのは、

**************************************
フェイスブック → ほとんどスルーされる
ツイッター   →140文字しか入力できない
**************************************

というのが理由として挙げられます


かつて記事にも書きましたが、

いつの時代も「柱の裏の落書き」には、人間の本能が持つ、何とも言えないもどかしさがあります。

**************************************
「自己満足として出来事を記録する」

建前

「誰かに気付いて読んで欲しい」

本音
**************************************

こうして考えてみると、「ブログ」とは、ある種の自己承認欲求や自己顕示欲求を過剰に求める露出狂たちが、世界に向けて自らの自慰行為を発信するための高尚なツールであり、ヒマ人たちの努力の結晶であると言えるでしょう。

「私は毎日日記を更新しています。自己満足で書いています」

嘘でしょそれならシステム手帳でいいじゃないですか(笑)

もぉー、強がっちゃってー

何というか、人前では「黙ってオレについて来い」と女性を強引にリードする男性が、ベッドの上では一転して赤ちゃん言葉に変わるみたいな感じでしょうか(笑)

バブバブ~、私のことではありません...。

公開している情報は誰かに読んで欲しいんですよ、きっと。

私は、「本音」と「建前」の間に存在する行間、この有機質な空気感が何とも人間らしくて好きです。

こういった、「何かを残そうとする人間の本能」があってこそ、私たちは過去の人々が残してくれた記録を編纂し、歴史を顧みることができるのですから。


私はあまり「裏表ある人間」ではないと自覚していますが、ネット上というのは、ある意味で自分を実体の何倍も大きく演じることもできてしまう世界なので、なるべく飾らずに、素の自分を書いて行こうと思います。

いや、違うな。

「裏表はあるものの、裏の部分と表の部分をいちいち説明する人間」といったほうが正確かもしれません。

話が長いとよく言われます(笑)

なお、私の記事は「下ネタ」も多数登場しますが、思考を柔軟化させる上で私にとっては絶対に欠かせない芸当なので、寛大に受け止めていただければ幸いです。


多くの方々の自慰行為を鑑賞しつつも、私も自慰行為を楽しんで行きたいと思います

ほとんど更新しないと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。 


※2006年とか、昔の記事にもソーシャルボタンついてますが、デフォルトの仕様です。
この時期から付けてる方いたら先見の明ありすぎですw 

※私の友人で昔のブログURL知っている方いたらご連絡ください。
3つは発見しましたが、たしかネタ置き場がもう1つあったはず...
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